2012-07-26

かぐや在廊(201207)

古民家ギャラリー「かぐや」現在開催中「私と座敷童子展」に出品をしているので
7月の週末はなるべく在廊するようにしています。


30歳でイラスト描きデビューをして以来早22年。
実はグループ展への参加もそうなんですが
「ギャラリー」と銘打っているところに作品を置かせてもらうのは初めてなんです。


過去 顔なじみの喫茶店とかに飾らしてもらったことは何度かありましたが、
(と言っても4~5回ぐらい)作品の展示がメインのところは初めてで
出品している作家がその展示場に居ることを「在廊(する)」というのも
今回初めて覚えた言葉です。


我ながらチョッと意識が低過ぎるとも思いますが まぁ そんな体たらくなので
会場での新しい出会いは新鮮なことばかりです。

今回は特にグループ展ということもあると思いますが
ギャラリーというところに作品の当事者として長時間そこに居ると
他の作家さんを始めそれ以外にも「表現」ということに積極的な人たちに沢山出会います。


一つ前のエントリーで新しいギターを買ったなんてことを書きましたが
今回の作品展に参加していなかったらそんな気分にはなっていなかったかもしれません。


そういえばこの在廊中にチョッと珍しい演奏家の方々にもお会いできました。
最初は すでに少し書きましたが古楽器演奏家の立川叔男さん
私がお会いした日はリュート、ラコート、ルネッサンスリュート、ハーディガーディをお持ちで、
別の日には全長2mからのギタローネ(テオルボ?)もご披露されたそうです。














また アマチュアの方でしたがEWI( Electric Wind Instrument)をお使いの方ともお話できました。
フュージョン世代の自分としては未知の楽器ではありませんでしたが
実物や実演を間近に見るのは初めてで、ギターシンセとも通じる部分が多いので
興味深いものでした。


そして先週末はトイピアノ演奏家の畑 奉枝さんがお見えになったので
ちょと無理を言って3台ほどトイピアノを運んでもらって演奏をしていただきました。


トイピアノは文字通り玩具として売られているいわゆる「おもちゃのピアノ」です。
「ピアノ=クラシック用の王道楽器」との想いで見れば玩具以外の何物でもないですが
「楽器=音楽的表現のための器」と想うと、
トイピアノは充分に音楽的世界観を表現できる「音の器」なのだと思いました。


っていうか 本物の高級ピアノであれ 川原の草の草笛であれ
奏者とその楽器の関係性、楽器への真摯な愛が深ければそこから紡ぎ出される音楽は自然と魅力的なものになるのでしょう。


なんだか理屈っぽいですけど わざわざ「真摯な愛」と書いたのは 
ときどき稀に「ストーカーチックな愛」で楽器や音楽を御そうとしているように感じる演奏や演奏者に出会うことがあって…、
まぁ それはそれで演奏をする人は必要な時期でもあって その時期がないとテクが身に付かないとも思いますし どうしても嫌ってほど気になるわけじゃないんですけど。私にもそんな部分がありますし。


しかし その意味では畑さんの演奏はその対極で 楽器が出したがっている音や音楽を良く引き出していて玩具のピアノがとても素敵な楽器に見えてくるものでした。
奏者は魔法で音を音楽に変えるのですなぁ。















今回の展示会も明日からあと3日。
どんな素敵なクリエーターの皆さんに出会えるか
とても楽しみです。

2012-07-09

ギター 燃料再投下(20120709)


折に触れて「ギターを弾くのが億劫になって…」と書いています。我ながらネガティブ過ぎです。
実際にこの2~3年、それ以前に比べたら「まったく弾かなくなった」と言っても良いぐらいです。


特に一昨年の11月ごろにバネ指になって以降、
丁度良い機会だから指を休ませようと思ってさらに一段ギヤをダウンしたら
すでにニュートラルでそこでガス欠してしまった感じです。
ギターが無くても全然大丈夫な人になっていました。


しかしながら 趣味とは言え長いことやっていたので
友人知人たちには私は「ギターを弾く人」のイメージがすっかり定着していて
彼ら彼女らを通じた新しいお付き合いの人たちには
「ギターを弾く人で~」と紹介されることもしばしばです。


しばらく前までは 普段弾いていないながらも
長いことやっていたときに覚えていたことは大概指が覚えていて、
拙いながらもいちおう弾けたりしていたんですけど。。。


ところが 最近 指も脳ミソも完全に忘れてきたようで全然弾けないんです…。
爪もずっと弾いていたときより 薄くなってしまったような気もします。


すると友人たちの「ギターを弾く人で~」との紹介が実にプレッシャーになるんですね。
「あわわわ・・・・(滝汗;;;)」ですよ。


でも 長い時間をかけて自然に出来上がってきた良いイメージは大切にしないといけないですよね。
また一から始めましょう。指もかなり回復してきましたし。




もう 何年も新しいギターを買うなんてしていませんでした。
新しい道具を買うときのワクワクした気持ち。 それを味わうことも大切です。


なので燃料再投下!
新品でも高級品でもないですけど買っちゃいました。
Ovation Collectors' edition 1997-7n


今さら中古のCollectors' editionは自分にとってはどうか?という気持ちもありますが。


この1997年版はチョッとユニークで Ovationはどのモデルでも
後ろのラウンドバックボディは(胴厚で3種類あるけど(今は2種類?))基本的に共通です。


ところが 唯一この1997年のCollectors' editionのみボディが少し小さい(細い)んです。
また ピックアップも通常版ではなく、ボリュームつまみはタッチセンサーで、
プラグもストラップピン内臓のものと このモデル以外のモデルには使われていないものばかりで作られています。


そして本当はスチール弦用の楽器ですけど ナットも変えてナイロン弦を張ることにしました。
ピエゾなので細かいことを気にしなければ何でも同じです。
ナイロンの生音も悪くありません。




大き目の楽器にテンションの強い弦を張ってガンガン弾く!ってのが基本姿勢なんですけど
しばらくは小さめの楽器に緩い弦を張ってリハビリモードでの再開です。

2012-07-06

やさしいギターアンサンブル第3集(20120620)

昨々年6月に初版で発売して昨年の1月に重版した
やさしいギターアンサンブル第1集 ♪


おかげさまで評判も良く、
ギター関係の集いに参加すると「持っていますよ」の声を聞くこともしばしばで実に嬉しい限りです。

昨年7月11日付けで第2集
そして今年も6月20日初版で第3集が出版され、
先月末製作関係者用の「第3集」の献本が私の手元にも届きました。


第1集は「日本の歌」。
第2集は「世界の歌」。
そして

第3集は「映画音楽集」です。


この本の編著作者は「日本ギター合奏連盟」といい、同会は「日本ギター重奏フェスタ」という重奏コンクールとギター重奏グループを集めた演奏会の二部構成の音楽祭毎年開催しています。


音楽祭は毎年6月終わりごろ開催されるので
この楽譜集もその会場販売にあわせて出版されるようです。


今年の音楽祭は6月30日でしたからもうそろそろ楽器店の楽譜コーナーに並んでいる頃です。
ギターを弾かれる方はぜひお求めに、また ギターを弾かれない方も店頭でチラッと見てやってくださいませ。



…って 自分がギターを弾くからこの楽譜集を紹介しているわけじゃなくて
表紙のイラストを描いたりデザインをしたということで。

2012-07-02

私と座敷童子展(20120629)

アナウンスが遅くなりましたが
「私と座敷童子展」という作品展に出品しています。

会場は 森林公園近くの 古民家ギャラリー「かぐや」
6月29日~7月29日の期間で期間内週末(金、土、日)にご覧いただけます。

ここでのアナウンスが遅くなったのは
製作が29日に間に合わなくて昨日(7月1日)に会場に搬入したからです。。


今回私の作品はテーマをいただいてから製作を始めた物です。座敷童子というテーマと「かぐや」の会場の雰囲気から自分としては思いっきり「和風」を意識してみました。
きっと座敷童子はいわゆる「具体的」な存在ではないでしょうから
リアリティに拘ることは意味がないだろうと思って、
また「私と~」と言うテーマでもありますから
たとえば男の子なのか女の子なのかとか
何歳ぐらいなのかとか 一般的にどういう想定で語られているのかは一切調べずに
今現在まで自分がなんとなく見聞きしていて想像できる範囲内で具現化することにしました。

夜 眠りに着くまどろみの中で感じるそこにいるはずのない子供の気配。

こんなイメージから「枕屏風」を作ってみました
屏風絵だけでなく屏風そのものから作りました

数行前の文章で「和風」と書きましたが
屏風絵の描き方や襖の作り方とか 
伝統的なスキルが身に着いた上での今回の作品ではありません。
本来なら「和」を意識して と言いたかったところですが
そういう地道な伝統を背負っていない人が たぶんこんな感じということで作ったものなので
「和風」を と言う言い方をしました。

そういう言い方しか出来ないのが我ながら残念ですが
まぁ そうは言っても 一定の「様になっている」感は出せていると思いますので
実物をぜひ見に来ていただければと思っています。



余談になりますが昨日搬入でかぐやに行ってみると
同展に出品されている他の作家さんのほかに
「遊びに来た」と言うことで古楽の演奏家の立川叔男さんがいらっしゃっていて
いろいろお話をさせていただいたり演奏を聴かせていただいたりしました。
(立川さんのリンク。サイトはお持ちでないのかもしれません。とりあえず検索最上位の記事のリンクです)

がぐやは会場の趣の良さと共に井上オーナーご夫妻の素敵な人柄もあり
実にさまざまなアートな人たちが集まってきます。
私もそのさまざまな人たちの末席の一人になれていることをとても嬉しく思っています。